22.万葉の野鳥 イカルとシメ

イカルとシメ。   どちらも文鳥のような分厚い嘴を持ち、冬の公園では大きな群れを作り、地面におちた木の実を食べている姿を目にします。

硬い団栗の実を大きくて分厚い嘴で、次から次へと粉砕しその数が多いものだから、静かな森がバチバチと豆を砕く音で異様な雰囲気になります。

森の粉砕屋を彷彿させるイカルとシメ。 
その嘴の力はペンチで思いっきり握りつぶす時位の破壊力があるのではと思います。
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分厚い嘴のシメ

そして笛の音色のようなイカルの囀り  どちらも一度見聞ききしたら、2度と忘れることのできない強烈な個性の持ち主です。
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木の実を割るイカル

イカルとシメはアジア東北部に生息し、日本では本州北部や涼しい山林で繁殖し、冬は暖かい南部へ移動し、仲良く一緒に食事をします。
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仲の良いイカルとシメ

その仲の良いイカルとシメが万葉集にも、2種セットで詠われていると知り、研究されている方々の資料を読みました。

イカルとシメを囮(オトリ)にして木に結び、トリモチの罠でイカルとシメの仲間を捕らえようとしている狩猟の情景を詠っていました。   天武天皇の二人の皇子を、イカルとシメの野鳥に例えて、天皇が捕えられようとしているのに、のんびり遊んでいては駄目、と戒めた歌のようですが、イカルとシメがとても可愛く詠われています。 

トリモチ:モチノキ、クロガネモチ等の樹液からとるネバネバ状の物質でゴキブリホイホイ式に野鳥や虫を捕まえるのに使用した。

イカルを斑鳩(いかるが)、シメを比米(ひめ)と呼んだ万葉の時代、斑鳩の里の聖徳太子なんかに思いを馳せてのバードウォチングも一興かも知れません。



今回は一橋大学院生の中野晶子さんの野鳥マップを頼りに歴史の旅をしてみました。  万葉の旅への誘い有難う     一橋植樹会・野鳥マップ
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by ffsuzuki | 2008-03-01 04:15 | 野鳥の生活
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