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2008年 02月 06日 ( 1 )

2.まだ寒いけど北帰行の月

今年も琵琶湖・湖北には何百羽というコハクチョウやオオヒシクイといった大型のカモたちが来ていますが2月中旬くらいには子育てのため北国への旅を開始します。   琵琶湖のコハクチョウの渡りは3月頃までに一旦北海道のオホークツ海を臨むクッチャロ湖周辺に集結(国内の半数の2万羽が集まる)したあと4月頃、夏のツンドラに渡り子育てをして、10月頃には子供を連れて又琵琶湖で越冬します。
 http://www10.plala.or.jp/naru0814/wataridori/watari.htm

下の写真のように渡りの前後は一緒に飛び立つ家族と思われる仲間で鳴き交わしを行い、愛情を高めあいます。 コハクチョウの夫婦は一生(10~25年)連れ添い愛情溢れた生活を送ります。

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渡りの前後に鳴き交わすコハクチョウ

琵琶湖・湖北にきている何百羽のコハクチョウが野鳥センター前に集まり、50羽~数羽の小グループに別れ(多分家族単位) グループごとに飛び立ちます。  通常の飛行と較べ、助走距離がとても短く、直ぐに上空に達し北東を目指して一直線に消えていきます。  滑空するメンバーは首を上下に振り全員の気合が入ったところで離陸し、全部が飛び立つには2-3日はかかります。

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北帰行にそなえ飛翔訓練を行うオオヒシクイ



2月になると北帰行の準備でオオヒシクイやコハクチョウも飛翔訓練を盛に行いますが、鳥の種類によって繁殖場所はいろいろ違います。

  ①琵琶湖に多いコハクチョウは日本から4000kmも離れた北極海に面したツンドラ地帯まで帰り繁殖する。  今年関西にもたくさんやってきて、話題になったケアシノスリもツンドラからやってくる

  ②オオハクチョウは日本から3000km離れたロシア大陸の中央、タイガで繁殖する

  ③オオヒシクイは日本に一番近いカムチャッカ半島へ帰っていく

注)タイガとツンドラ
このタイガ(針葉樹林)とツンドラの境界線をエコトーン(森林限界)という。
このエコトーンを境に広大な森が終わり、草と苔だけのツンドラに変わる。

では何故コハクチョウは厳寒のツンドラまで行って繁殖するのでしょうか?
①繁殖期にはテリトリーを巡り激しく争うコハクチョウにとってツンドラは十分すぎる場所を確保できる。
②ツンドラの短い夏はイモを初め植物性の食べ物が豊富で、白夜のため採餌量が多くなりヒナの成長が早い。
③冬は生息が困難なため捕食者が少なく安全に繁殖できる。

自由に飛べるということで、私たち飛べない動物には想像を絶する地球全体を利用する最適な生活方法を確立したのですね。
by ffsuzuki | 2008-02-06 05:33 | 野鳥の生活